【実践研究論文】
生活科において気づきを高める教材の開発
アサガオ栽培の中で、いつ、どこで「はてな?」を導くか
2015 日本教材学会「教材学研究」第26巻
【学会発表】
「1年の生活科における植物単元の実践」 単
1年生の生活科の植物内容の全体像をタネの発芽や生長を通して、どのように子どもに気づかせていくかについて、「植物がタネをつける理由」を3点にまとめて授業を行うことを提案した。
日本生活科・総合的学習教育学会第19回全国大会「京都大会」2010.6.26
日本生活科・総合的学習教育学会自由研究発表要旨集238頁、全291頁
「教える」ということへの学生の意識改革 授業のオープンエンド化をもとに 単
学生にとって「教える」という意識は、「教えられてきたこと(言葉)」を今度は「自分が伝える」ことと意識している。教えるという行為を多面的に捉えさせ、学ぶ位置から教える位置への視点の転換を図るには、オープンエンド化の授業形態を提示し、学生に気づきを導き、言語化させて意識づけることの有効性を示した。
日本教師教育学会第24回研究大会自由研究発表 2014.9.28
日本教師教育学会第24回研究大会発表要旨集128~129頁、全185頁
生活科において思考力を高める教材の開発
アサガオ栽培の中で、いつ、どこで「はてな?」を導くか 単
1年生の生活科のアサガオ栽培の中で、いつ、どこで「はてな?」を導き出し、どのように子どもに気づきを通して学ばせていくかについて具体的に事例を提示して提案した。
日本教材学会第26回研究発表大会(中部大会)研究発表 2014.10.18
日本教材学会第26回研究発表大会研究発表論文集34~35頁、全150頁
「教える」ということへの学生の意識の変化 実習前と実習後の視点の変化 単
オープンエンドという授業形態をもとにして、教育実習を体験する前の2年生と、実習を全て終えた4年生には「教える」という行為がどのように違って捉えられるのかを比較した。
実習前の2年生は「答えを教えない」「調べさせて」という方向での知識の量を増やすことに視点が高かったが、 実習後の4年生は「援助・ことば掛け・引き出す」「子どもと一緒に考えながら」の視点が高く表れていた。
日本教師教育学会第25回研究大会自由研究発表 2015.9.19
日本教師教育学会第25回研究大会発表要旨集64~65頁、全270頁
「水の流れ」を追って ー ダムから蛇口まで ー 単
断片的で全体像が捉えにくい水に関する学習を「水の流れ」というテーマでダムから蛇口までの水の動きを体験を通して学ばせることによって、全体像から個々の学習内容を捉えさせた。そうすることで、それぞれの学習内容に関連が生まれ、理解が深まった。
日本教材学会第27回研究発表大会研究発表 2015.10.11
日本教材学会第27回研究発表大会研究発表論文集106~107頁、全169頁
「水の旅」 単
―見えない水の流れを捉えさせ、全体像から理解を図るための教材開発―
地上から見える水の流れを示す水管橋に視点を当て、流れる水の姿を捉えさせ、地形を生かした人間の工夫と自然の仕組みを実感させる。それらの上に存在している各施設の働きとその関連を水の流れから全体的に捉えさせる。
以上のことを達成させるために、上空からの航空写真・地図・地形図、2点間の距離をGoogle Mapで、各地点の標高をGoogle Maps標高表示を活用して資料を作成し授業を行うことの有効性を主張した。
日本生活科・総合的学習教育学会 第25回全国大会 2016.6
日本生活科・総合的学習教育学会 第25回全国大会発表要旨集 187頁、全296頁
実習前と実習後の教師としての視点の変化 単
―オープンエンドの授業記録をもとにした同じ講義を受けての比較―
実習前の2年生と実習後の4年生(同じ学生)にカタツムリを扱った生活科のオープンエンドの授業記録・音声をもとに行った授業の感想の比較から。子どもが物事の法則性に気づき、自分なりに考えることができるようになる過程を大切にする教師の姿勢について、それを気づかせてから実習に向かわせることの有効性が、4年生の実感を通しての感想ではっきり示された。2年生時に気づいて実習に向かった学生は、実習場面で多様な指導方法についても意識化することができた。こうした気づきを導くためには、活動の中から気づきを通して学ばせる生活科での教師の指導のあり方を示したオープンエンドの授業の提示が有効であることも再度検証された。
日本教師教育学会第26回研究大会自由研究発表 2016.9. 17
日本教師教育学会第26回研究大会発表要旨集110~111頁、全295頁
小学校での燃料電池(水 素エネルギー)の授業化 単
―燃料電池自動車を活用して―
授業用ソフトの開発を以下の3点から行った。
①理科の学習内容の【乾電池でモーターを回す(4年)】と【モーターを回すと電流が流れる(6年)】を可逆性がもとになっているという視点で捉えさせ、【燃料電池】と【水の電気分解】の関係との共通性を捉えさせる。
②化石燃料の燃焼による火力発電、核分裂による原子力発電が熱による蒸気の発生後、その力でタービンを回し、発電機を回してしている発電の仕組みを捉えさせ、その熱効率の低さを燃料電池との比較で理解させる。
③燃料電池で使用する水素を天然ガスからつくっている現在の理由を説明し、再生不可能エネルギーから再生可能エネルギーへの転換が迫られているが、過渡期にある今日の現状を理解させる。
日本教材学会第28回研究発表大会研究発表 2016.10.15
日本教材学会第28回研究発表大会研究発表論文集30~31頁、全122頁
「水の旅」 単
―水の流れから地形の特色・施設の役割を総合的に捉えさせるための教材開発・教材づくり―
福岡浄水場からの「水の旅」では、ほとんどが浄水場よりも高い地域に水が送られていて、「ポンプ場」と「配水所」の繋がりが中心となっている。これらの仕組みをもとにダムから浄水場へ、その後の流れをたどることは、水道水の流れを知るだけでなく、泉区の地形・土地の高低、七北田川の流れの全体像を理解できるようになると考えて授業用パワーポイントソフトを作成した。
Google Map、国土地理院の「ウォッちず」、この2つのソフトを活用すれば、どの地域でも同様の授業ソフトを作成することが可能であることを実感した。
日本生活科・総合的学習教育学会 第26回全国大会 2017.6.17
日本生活科・総合的学習教育学会 第26回全国大会発表要旨集211頁、全264頁
「はてな?」で書く力を育む小学校入学期の作文指導 単
― 生活科を中心に言語活動を育む 有田和正の実践から ―
有田和正の作文指導の遍歴から、「お話の文」(1972年度福岡教育大学附属小倉小学校一年生)と、「はてな?」(1985年度・1991年度筑波大学附属小学校一年生)を取り上げ、比較を通して、小学校入学期の児童への作文指導のあり方を検討した。
「はてな?」の視点を持って物事を見つめさせ、そこから生まれた「驚く心」が子どもの中に文を生み作文力を高めることになること、そして、それこそが、生活科に求められる「気づき」であることを主張した。
日本生活科・総合的学習教育学会第27回全国大会 2018.6.16
日本生活科・総合的学習教育学会 第27回全国大会発表要旨集 273頁、全340頁
「おたよりノート」で書く力を育む小学校入学期の作文指導 単
― 生活科を中心に言語活動を育む 有田和正の実践から ―
「おたよりノート」は、帰りの会などで明日の連絡などを子ども・家庭に伝えるための連絡帳的役割であり、同様な形式のノートは、全国の小学校で日々活用されているものである。それを、どのような目的を持ち、どのように活用すると有田学級のような子どもたちの姿になるのか、生活科を中心とした作文教育の視点からまとめ、発表した。
日本教材学会第30回研究発表大会研究発表 2018.10.20
日本教材学会第30回研究発表大会研究発表論文集36~37頁、全155頁
子どもに植物の生態を捉えさせるための授業構成 単
― タネの存在の捉え直しから植物の生態に気づかせる ―
個々の植物の成長観察・分類等は、子どもの知識を増やすことにはなるが、繋がり・違いから全体像を捉えさせようとする実践例は少ない。個々の事実を学びながら全体像から植物の生態に迫れるように以下の指導を取り入れた。
①「多くの花が咲くのは春夏秋冬のいつか」という発問から、動物の冬眠・休眠の視点から、植物の休眠として種を捉えさせる。
②時計をもとにした図に「夏至・冬至・春分の日・秋分の日」「節分・立春・立夏・立秋・立冬」を記入して四季の全体像を捉えさせる。
この2つを関連して取り入れることによって、1年生でも植物の生態に関心を持ち、気付きを大切にした学びの基礎を育むことができることを検証した。
日本教材学会第31回研究発表大会研究発表 2019.10.20
日本教材学会第31回研究発表大会研究発表論文集78~79頁、全127頁
授業のオープンエンド化の核となる「はてな?」の位置づけ 単
―「問題発見力の向上」「知識の活用」としての「はてな?」の意義の再考察 ―
児童研究 Vol.99 2020 日本児童学会 2020.10.31
94~96頁、全157頁
総合的な学習の時間・生活科での「金木犀」の教材化 単
- アサガオとの比較へと続ける 金木犀の教材化 -
日本生活科・総合的学習教育学会第30回全国大会 2021.6.19
日本生活科・総合的学習教育学会 第30回全国大会発表要旨集89頁、全212頁